第17回企画展　前田利家

前田利家は、22歳の頃、織田信長の勘気をかい、流浪の身となります。『利家記』によれば、信長の同朋衆の一人、十阿弥に笄(こうがい)を盗まれたことや、度重なる讒言(ざんげん)に怒り、十阿弥を斬り殺してしまいます。寵愛していた十阿弥を殺害された信長は激怒し、利家の成敗を命じたほどであったといいます。そのことから出奔し浪人となります。その後、桶狭間の戦い(1560年)に参戦し、敵方の首級をあげますが、帰参を許されることはありませんでした。翌年の永禄四年、森部の戦いにおいての活躍により、ようやく帰参を許されることになります。槍の又佐の渾名のとおりの働きぶりが伺えます。利家二十四歳のことです。
当町が戦場となった森部の戦いは、織田信長にとって美濃攻略の突破口であったと同時に、利家にとっては加賀百万石の大大名への栄達につながる重要な戦であったといえます。
今、企画展では、戦国時代を生き抜いた若かりし利家にスポットを当てながら、前田利家の生き様を考察できたらと考えます。

※こちらの企画展は終了しました。常設展にて一部展示しています。